ハッカー用ケース(スタバ・ノマドワークのための)

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ハッカー用ケース(スタバ・ノマドワークのための)

今回の依頼者であるハッカーと私には
ある共通点があった。

 

二人とも
Paul Grahamの名著
「ハッカーと画家(Hackers and Painters)コンピュータ時代の創造者たち)」が大好き。

Hackers and Painters

 

この本は
ハッカー(優れたプログラマ)たちが考えていることを
ハッカーでない人たちにもわかる言葉で解説してくれる、秀逸な本なのだが

 

プログラミングをデッサンに例えるように
ハッカーのオタク性と
クリエイターやアーティストのそれには、共通点がある。

 

第1章の「どうしてオタクはモテないか(Why Nerds Are Unpopular)」
という始まりから
もう、笑いと共感が止まらない。

 

とは言え、今回の依頼者は
オタク(nerd)ではなく
尊敬すべきギーク(geek)だけれど。

 

その尊敬すべき依頼者にも、悩みがあった。
魔法のようなプログラミング能力があるのに
ハッカー道具を整理する能力がないのだ。

 

一つのケースに
たくさんのPCアクセサリーを詰め込んで
それを取り出そうとする度に
ガサゴソ探し、イライラする。

 

東京のスタバでも
シリコンバレーのスタバでも
ロンドンのスタバでも…
世界中のスタバで、同じことをしていた。

スタバ

 

だから、最初に相談された時
「1秒でも、デッサン(プログラミング)に専念すべきですね」と伝えて
その場で、ハッカー道具の各サイズを測らせてもらった。

 

そして、翌週からの長期出張に間に合うよう
今回はオーダー制作の流れにある
アジャイル制作とサンプル試用の工程を省き

 

「深めの織部(オリーブ)色」の指定以外は
私の一存で、デザインと機能を決め
手元にある材料で制作した。

hakker cese 1-1

 

各道具の配置を試行錯誤し
取り出し動作を繰り返しテストしながら
四次元かばんの機能に従い
デザインに結論を出していく。

 

つまり、どうすれば
携帯しやすく
一瞬で道具を認知し
サッと取り出せるのか、について。

 

そして
第6章の「ものつくりのセンス(Taste for Makers)」に記されている
良いデザインに関する同じ原則

・良いデザインは単純である
・良いデザインは永遠である
・良いデザインは正しい問題を解決する…

などの指針を再読し

 

単純なデザイン
=ハッカーバッグに収めやすい縦型

hakker cese 1-2

 

永遠不変の形状
=均整の取れた正方形

hakker cese 1-4

 

正しい問題を解決する
=四次元かばんの機能性
を備えたケースを制作し、急いで届けた。

hakker cese 1-3

 

出張先からのメールには、無事に
「デッサンに専念できるようになった」
と書いてあり、ホッとした。

 

また、一つの驚きとして
「革の手触りと色と香りが、
こんなに良いものだとは知らなかった。
ケースを取り出す度に、テンションが上がる」とあり

 

依頼者に
新しい扉を開くことができたことは
クリエイター冥利につきる。

 

ちなみに
この小さなケースに
ハッカーが収めている道具とは

  • USB-C - ライトニングケーブル
  • USB-A - AppleWatch充電器
  • USB-A - ライトニングケーブル
  • USBメモリ x 2
  • Thunderbolt - USBケーブル
  • USB-C - VGAケーブル
  • USB-C - Ethernetケーブル
  • USB-C - USB MiniAケーブル
  • USB-A - USB-Bケーブル
  • USB-C - Micro USB Micro-B
  • Apple Pencil
  • Kindle Pencil
  • SIM用ピン
  • iPhone/iPad充電器
  • イヤホンまたはAirPods

などなど…

 

hakker cese 1-6

あれから3ヶ月ほど経ち
ハッカーに、その後の使用感を確認すると

 

いくつかの道具が増えたこともあり
ケースに2〜3の課題があがった。

 

次回は、きちんと時間をもらって
ハッカーが完璧だと思える機能性を備えた
マニアックすぎるケースを
一緒にデッサンしようと思う。

 

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